ライフセービングとは

 ライフセービングは主に海やプールなどで、水辺の事故を未然に防ぐための活動です。水辺で安全に楽しく過ごすことができるように、誰もができる活動です。特に救助の資格などを有してライフセービングに携わる人をライフセーバーと呼んでいます。海外では水辺のレジャーが盛んなオーストラリアが本場で、日本はこのオーストラリアから知識や技術を学ぶ形で発展し、友好関係を育んできました。


 日本には国際ライフセービング連盟の加盟団体として、日本ライフセービング協会があり、水辺の事故ゼロを目指し、教育、救命、スポーツを軸に、全国へ水辺の安全に対する啓蒙活動、ライフセーバーの育成支援、全国の水辺にライフセービングを通じた命をつなぐ大切さを普及しています。近年では体外式除細動器(AED)も普及し、心肺停止状態の人を発見した場合、一般市民が自ら早期に心肺蘇生を実施することの大切さも叫ばれるようになりました。事故を未然に防ぐというライフセービングの考え方や活動は、子供から大人まで日常生活においても共通し、社会全体に普及することで命の大切さを支えることができます。


 ライフセーバーはもしものとき備えて、救助するための技術を身につけ、日頃からトレーニングに励んでいます。事故を未然に防ぐため、海水浴場などの水辺の環境保全に努め、メンバーとともに海水浴場の監視所などで活動します。救助のための知識・技術習得はもちろん、泳力維持、救助器材の取り扱い、チームワークの強化など、どれも欠かすことはできません。そんなライフセーバーの総合的なライフセービング力を競うことで、自らの質を高めるための取り組みとして、すでに本場オーストラリアで実施されているパトロール・コンペティションを日本でも開催することとなりました。


写真提供:日本ライフセービング協会